キャラクター

そうですね……
この図書館にある本ですと……

こちらの文庫新装版はどうでしょう？
注釈が丁寧なので小ネタの解説も
充実しています。

この大判本もおすすめですね。
挿絵が多いので、当時の生活や現地の様子が
とてもイメージしやすいかと……！

あ、映画版のノベライズも……！
オリジナル展開が実にスリリングで、
5人のウマ娘たちが槍で戦うシーンは
圧巻なんです。

ですがやはり、ゆくゆくは原著を読んで
いただきたいですね！
原文ならではの古風で重厚な筆致から
真の英雄像らしい勇敢さが感じられ……
（※以下略）

おひさまを待ってお花がひらく……
日向ぼっこが好きなんて、
スカイさんみたいなお花です。

それに、スカイさんみたいなところが
もうひとつ――

デイジーの花言葉は『無邪気』
それから『ありのまま』……。

お昼寝したり、釣りをしたり、
いつだって楽しそうなスカイさん。
風に揺れてるデイジーみたいに
のんびり、自由に見えて……。

お話ししてると、ほっとするんです。
無理はいらないよって言われてるみたいで。

（スカイさんがデイジーを好きだといいな。
私は、デイジーが大好きになったから……）

アラームはひと鳴りで、沈黙。
斜光の角度から、天気は予測通りと判断。

「ふぅ……定刻起床。216秒で髪を整え、
310秒でジャージに着替えて……」

「むにゃ……アンコール、いくよぉ……」

……幸せそうな寝顔に、微笑がこぼれる。
定刻は5.2秒ほど過ぎてしまった。

が、しかし――嬉しい誤差である。

「フラッシュさんも、アイドルコール……
練習、しないと……ねー……」

「……え」

「昼時のプールほどの穴場、ないわ。
……っし、クールダウンがてら、もう1本」

ふやけた指先は見てみぬふり。
しかし額を流れるのは、まさしく努力の証。

「来ませり！　開運必勝シラオキ様！」

取り出したるは、
『特製☆福が来たるシラオキ様シート』
侮ることなかれ！　レース運だって、
見通せちゃうのですから。（談・作成者）

「レース当日……は、れ、と、き、ど、き」

「く、も、り……の、ち……あ、め……
え、これ占い？　……ウソでしょ？」

「あはは、ネイチャ大家族だ～。
楽しそうだね～」

それは、そっちの方がよっぽどでしょーが。
てか、呑気に見ていないで、
助けて欲しいんですけど。
……いや、子どもは好きだよ。
カワイイし、無邪気で毒もないしさ。
だけど――

「おねーちゃん、
おみみもしっぽも、かわいいね！」

「うん！　すっごくかわいい！！」

「う……」

毒がなさすぎるのも、毒って言うか。
カワイイなんて、子どもに言われても、
別に嬉しくは……ああもうっ、
キラキラした目で「さわってもいーい？」
なんて、許可をとろうとしないで欲しい。

「そ、そんな顔しても、
ダメなものは、ダメなんだから……」

力のない言葉を放ってみる。
……はいはい、わかってます。
これはきっと、無駄な抵抗。
結局、最後は無邪気な笑顔に
騙されちゃうんだろーな。はぁ。

「それでも、私は走ります」

……彼女の脚はガラスのように繊細だ。
疾駆に憂いを抱いている者も少なくない。

「それでも、私は諦めません」

彼女は双眼を凝らし、2つの影を追う。
かたや武辺の中に光明を得る者。
かたや薄紅の淡き憧憬を抱く者。
まだ遠き背中たちに、焦がれるばかりだ。

「それでも、私は競います。
誇りを胸に今を駆けたいのです！」

それでも……と、彼女は立ち上がる。
息が続く限り……否、その道が続く限り。

「ふふっ、ユキノも負けてないよ。笑顔」

憧れのおしゃれなカフェ。
都会のシチーガールになるためにと、
踏み入れた別世界が――少女を輝かせる。

「よ、よぉし！　次はSNSにあげて……」

「あ、SNSやってるんだ。
……ね、フォローしていい？　せっかくだし」

「ふぉっ！？　ももも、もちろんです！」