キャラクター

「大人なガールズトーク日和だね☆」

ちょっぴりビターなコンビニお菓子に、
新作コスメが彩るファッション雑誌♪

「あ、牡羊座ラブ運サイコーだって☆」

「ボーノ！　美容スイーツ特集もあるね♪」

「きゃー！　ぜーんぶ、見逃さないもん！」

いつでもワクワク！　ガールズトーク！
もちろん日焼けも対策済み☆
だってだってそれが、大人のたしなみ♪
少女たちのおしゃべりは、まだまだ続く。

――チャイムの聞き逃しには、ご用心！

（――シュタタタタタッ！）

「うひゃ～……ドレスだぁ！！
これで撮影するの！？　ワクワク？
ドキドキ？　って感じだね～～っ！？」

（――すた、すた、すた）

「別に、いつも通りでいいでしょ。
カッコが違うだけだし」

（――コツリ、――コツリ）

「ああ。ドレスはほんの彩りにすぎない。
重要なのは、応援してくれる皆に
普段通りの姿を届けることだ」

「そっか、いつも通りかぁ……！
それじゃあ――誰が1番にスタジオに
着けるか勝負だぁぁぁ～～～～！！」

「え、ちょっと――」

「ははっ、確かにそれはいつも通りだな。
よし、私たちも行くとしよう！」

「ったく、しょうがない……！」

（――タッ、タッ、タッ！）
（――タッ、タッ、タッ！）
（――タッ、タッ、タッ！）

「……うん、カワイイじゃん♪
ターボ、コサージュつけたよ～」

「おおー！　ネイチャ、がんばった！」

「おふたりとも、準備は……完璧ですね。
そろそろ撮影開始です」

「おお～ぅ！　タンホイザもイクノも、
ドレス似合ってんねぇ～……ふむふむ♪」

「でへへ～♪　ネイチャもきれいだよっ！」

「きっ……！？　お、お世辞はいいって！
ほら、チャチャッと撮っちゃいますよ！」

「よーし！　みんな、しゅーごーだー！」

――ひとつ、またひとつ星が連なる。
くっつけばほら、なによりまばゆい。

「ううぅ～……ど、ど、どうしよう。
カメラ見たら、緊張して……震えが……」

「では、私に背部を接触させてください。
……『温もり』で緊張が緩和されると
以前、データをインプットしました」

「でも……ライスがくっついたら、
よくないことが起こっちゃうかも……」

「否定します。電子機器意外は、
常時私と接触可能です。よって……
撮影オーダー完遂のため説得モードへ移行。
説得マニュアルを参照し、実行開始――」

「――ライスさん。
『四の五の言わず、寄りなさい！』です」

「ひゃいっ！　……え、え、えいっ！」
…………わぁ……ブルボンさんあったかい。
えへへ……本当に震え、止まっちゃった」

「……温かいのは、ライスさんもです。
深部まで、熱が伝導していますので」

それでも、と私たちは言う。
挑戦者の勲章を、共に背負って。

「ボクは誰にも負けない」

「私は必ず勝利する」

どこまでも飛んでいき、
どこまでも駆けていく。

「きみを置いて前へと」

「真っ直ぐにゴールを見据えて」

――これは。

「ボクの後ろで踊ってもらうから」

「負けても、泣かないでくださいね」

輝きを目指す、
ウマ娘たちの物語。

（そりゃ先頭に並んでたけど、
それはいつもの癖で、別にその通りに
乗らなくてもいいわけで……！）

「ちょ、スペさん！　そこ尻尾！
ぎゅってしないで……ああああああっ！！」

「ええええ、マルゼンさん、
はいポーズって……
これまさか写真撮られるんですか！？」

（わわわ、やめて、
こんなポーズ、アイツに見られたら……！）

「あ……ああああっ……
1番耐えられないわよー！！」

（カシャッ☆）

「ああああ～っ！！」

そうやってずっと遠ざけてきた。
華やかなものは、
たくさんの視線を集めるから。

だけど、アタシだって進みたい。
誇れる自分になって、
誰の視線にも怯まないようになりたい。

だからこのドレスはアタシの決意。
アタシを強くしてくれる――味方。

いつか、ドレスに見合う
アタシになれるって――自惚れてやるんだ。

「まずはNPCに種籾を持ってこさせろ！
いわゆる年貢ってヤツだな。
テストに出っからマーキングしとけよ！」

「次に種籾を炎【フレイム】で炒めるぜ！
ウマ王の魔力なら、低級魔術も
万物を灰に還す業火だっつーの！」

「って、おい！　材料がなくなったぞ！？
自分の火力が恐ろしーぜ……ったく。
新しい材料を持ってこさせて再開だ！」

「適度な火力で炒めたらブイヨンスープで
20分ぐらい煮立てな。これで完成よ！
好みで“追い種籾”してもいいぜ！」

「っしゃーー！　ウマネストの未来と
希望の味がする、種籾リゾット完成だ～！」

「ほら、食ってみろよ。
精米なんてする気が起きなくなんだろ？
ガーーハッハッハッハッ！
これでオマエもウマ王軍だ！」